第2回 千葉マンドリンフェスティバル

★ ★ ★   も く じ   ★ ★ ★

■ プログラム
■ 演奏会レビュー

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■ プログラム

2000年10月15日(日) 12:30 開場 13:00 開演
市川市文化会館大ホール
入場料:500円

******** 1st Stage ********

■ ミューズ マンドリンアンサンブル (指揮 : 永井 裕一)
D.クライトラー/ツップオーケストラのためのルンバ
C.チャップリン(藤本 匡孝 編)/チャップリングラフィティ

■ 日比野マンドリンアンサンブル (指揮 : 日比野 俊道)
服部 正(日比野 俊道 編)/
     荒城の月を主題とする二つのマンドリンのための変奏曲
鈴木 静一(日比野 俊道 編)/日月潭

■ ロマンツァ・マンドリーノ・アンサンブル (指揮 : 水戸部 芳典)
吉水 秀徳/プレリュード2

■ 東部マンドリーノ&マンドリーノ・コスモス (指揮 : 田辺 秀幸)
I.イヴァノヴィッチ(田辺 秀幸 編)/ワルツ「ドナウ河のさざなみ」
F.レハール(中川 信良〜田辺 秀幸 編)/メリーウィドーワルツ

■ ヴィヴァ・マンドリーノ (指揮 : 中嶋 俊一)
小池 正夫(赤城 淳 編)/古戦場の秋
赤城 淳/月の砂漠の主題によるボレロ風小幻想曲

******** 2nd Stage ********

■ 柏マンドリンクラブ (指揮 : 小篠 かほる)
J.シュトラウスU(原田 甫 編)/ワルツ「美しく青きドナウ」
A.ペスタロッツァ(たかしま あきひこ 編)/チリビリビン
E.デ・クルティス(大内 勝好 編)/帰れソレントへ

■ 国府台女子学院マンドリンクラブ (指揮 : 石川 睦子)
マルキーナ(服部 正 編)/エスパニアカーニ
F・チャーチル(武藤 理恵 編)/いつか王子様が

■ マンドリンクラブ・エレガンス (指揮 : 中原 容子)
エリゼオ・マルティ(日比野 俊道 編)/オアシスにて
R.メルラナヴォーグト(日比野 俊道 編)/過去を讃える

■ ラーラ・マンドリンクラブ (指揮 : 吉尾 浩)
鈴木 静一/スペイン第2組曲
******** 3rd Stage ********

■ 合同演奏 (指揮 : 田辺 秀幸)
藤掛 廣幸/スタバート マーテル
海沼 実(田辺 秀幸 編)/里の秋

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■ 演奏会レビュー

 この千葉マンドリンフェスティバルは、今回で2回目となり、前回が1988年(昭和63年)6月ということですから、実に12年ぶりに開催されることになります。マンドリンクラブの所在を調べるところから始めたということで、このような企画を実行に移すまで、関係者の苦労は並々ならぬものがあったとお察しします。
 今回の会場は市川市文化会館大ホールです。JR本八幡駅から徒歩約10分の場所にあり、駅からは案内板もあるので行きやすいです。ステージが広く、客席数も1945と大きなホールです。音響設計についてはNHK放送技術研究所の指導協力を得ただけのことはあり、音の抜けはよく、響きもまずまずのホールと言えます。
 さて、私は時間を勘違いしておりまして、開演を13:30と思いこんでいました。大ボケ!!そのため、13:00頃に会場に着いたときには、最初のミューズの演奏が始まるところでした。幸いぎりぎりセーフで、最初から聴くことができました。
 客席の中に、久保田孝先生がいました。「こんにちは」とあいさつです。
 客席の入りは、ホールの真ん中に人が集まる感じで、両端、2階席は結構空いていました。3〜4割程度の入り、といったところです(これは、最後まであまり変わりませんでした)。

**************** 1st Stage ****************

■ ミューズ・マンドリンアンサンブル

 1曲目ですが、「おっ、なかなか小気味良いではないか」と思いました。軽めの感じが良く出ていたと思います。演奏者が全部で20名弱ですので、迫力という面では無理がありましたが、かえって重苦しくならずに済んだかもしれません。前寄りで聴いていたこともありましたが、思ったよりも音はよく届いていましたし、澄んでいました。音をはずしたところが散見されましたが、最初ゆえに緊張もあったのでしょう。
 2曲目のチャップリン・グラフィティ。「エターナリー」は、それほどしつこくなく、丁寧に歌っていたという印象でした。もう少しネチッコク演ってもよかった風に見えますが、人数が人数ですので、ある程度音の厚み、重みがないとかえってサマにならないかもしれませんね。
 「グリーンタイムラグ」。苦労がよくわかります。これのノリを出すのは確かに難しそうですね。あまり考えすぎても乗り切れないし....ちょっと考えすぎて乗り切れなかったかな?音自体はよく出ていました。
 いずれの曲も、できることなら客席500人くらいのホールで聴きたかったです。さすがにホールが大きすぎました。
 永井さんの指揮は良かったと思います。参加団体中トップクラスと断言します。指揮棒を使わなかったのも正解ではないでしょうか。手の表情がよく出ていました。


■ 日比野マンドリンアンサンブル

 1950年に日比野俊道先生を常任指揮者として創設された団体で、団員は約30名、1995年にはウィーン、ザルツブルグへ演奏旅行を行い、好評を得ています。1998年にはCDを発売しています。
 先月(9月)にカザルスホールで第33回定期演奏会を行っています。これは私も聴きに行きました。今回の2曲はそのときの曲とは異なるものでした。今回のフェスティバルのために練習したものとみられますから、大したものです。
 1曲目「荒城の月〜」は先日のSSAでも聴いている曲です。ソロがもう一つだったかな、と思いました。演奏全体もSSAの方が良かったです。この2つのマンドリンソロはまともに弾こうと思うと、結構難しそうですね。バランスの問題もありますし。
 2曲目「日月潭」。曲の感じは良く出ていると思います。まあ、あら探しになりますが、細かい部分のずれ(特に最後)とか、迫力があってもよかったとか、もう少し曲に表情があった方がよいとか、コンミスの方が、指揮が見えないのか、首を伸ばしたり縮めたり妙な動きをしていたのはどうかな、等々の問題はありました。


■ ロマンツァ・マンドリーノ・アンサンブル

 一昨年(1998年)10月に結成されたばかりのクラブです。メンバーは40人。主婦が多いですが、比較的男性の比率も高い団体です。いよいよ11月18日に第1回の定期演奏会を迎えるそうです。今回は、いわば定期演奏会の前哨戦、といったところでしょうか。
 曲目は、その定演でも演奏のプレリュード2。メンバーの年齢にしては若い選曲(失礼!)です。
 演奏自体は全体に迫力不足で、メリハリの付け方が不十分など、難点はいくつもありました。しかし元々経験者という方が多いのか、音を丁寧に出そうとする意識が見てとれました。これから団体を作っていくという「意気込み」とでも言えるでしょう。初の定期演奏会に期待が持てそうです。

参考 : ロマンツァ・マンドリーノ・アンサンブル 第1回定期演奏会
     11月18日(土) 開場:午後2時 開演:午後2時30分
     松戸森のホール21小ホール 入場無料
演奏曲目 : 黄昏前奏曲(ベルッティ)、初秋の唄(桑原康雄)、
        プレリュード2(吉水秀徳)、雪〜ロマンツァとボレロ(ラヴィトラーノ)等


■ 東部マンドリーノ&マンドリーノ・コスモス

 東部マンドリーノは結成10年目になる市川市の団体、マンドリーノコスモスは市原市の生涯学習活動の登録サークルとして平成7年4月に発足した6年目の団体です。主婦層が中心といったところでしょうか。
 今回は合同ステージということで(総勢約30名)、両サークルの指導者であり、このマンドリンフェスティバルの実行委員長でもある田辺氏が指揮をしています。
 曲目は2曲ともワルツ曲。
 「ドナウ河のさざなみ」。あれ、ちょっとチューニングが合っていませんね。少し気持ち悪く聞こえます。技術的なことはさておき、これはしっかりしておいた方が良いでしょう。
 「メリーウィドーワルツ」。この曲はどうもマンドリンには向かないような気がします。どうも曲想がご大層すぎて、マンドリンの繊細さとはミスマッチなのです。その上に日本人の苦手なワルツとあっては....かなり辛いかな、と思います。
 ここまできついことを書いてしまいましたが、演奏者の一途な様子は印象に残りました(マンドリーノ・コスモスも来年1月に初のコンサートを開くそうです。それゆえに懸命だったのでしょう)。


■ ヴィヴァ・マンドリーノ

 1988年に我孫子市で生まれた団体で、現在は主婦層中心で団員50名近くを数えます。今年は5月14日(日)「母の日」に第4回定期演奏会を開催したそうです。女性陣の衣装が白の上に水色のスカ−トということで、結構目立ちます(後から出てくる柏の方がもっとすごいという話も....)。
 1曲目「古戦場の秋」。マンドリン経験者であれば1度は演奏したことのある曲、とのことですが、私はまだないです(爆)。ここも、ちょっとチューニングが甘いです。しっかりしましょう。人数が40名以上いたこともあり、迫力は相応に感じられました。
 2曲目「月の砂漠〜」。軽快な感じのリズムに有名な主題をのせたものですが、リズムのノリが感じられた方が良かったかな、と思いました。


 このあたりから、注意力が散漫になってきました。申し訳ないです。ここまでで午後2時50分程、通常のコンサートだとこのあたりで終了の時間です。疲れてしまったのです。

**************** 2nd Stage ****************

 10分ほどの休憩後、第2部へ。もっとも、何度も団体が入れ替わり立ち替わりしていますので、あまり休みという感じはしません。


■ 柏マンドリンクラブ

 柏に結成されて17年になる団体で、40名の団員ほとんどが主婦です。衣装が上下オール水色(指揮者、男は黒一色)!大変目立ちます。木曜日が練習日のようです。
 1曲目「美しく青きドナウ」。音もよくそろっており、なかなかきれいな音が出ていました。演奏の基礎は割合しっかりしているようです。有名な曲なのですが、ワルツの雰囲気を出すのはなかなか難しいです。
 2曲目「チリビリビン」。むしろこちらの方が素直に聴けました。曲想がさらっとしているのが良かったかもしれません。
 3曲目「帰れソレントへ」。常識的にまとめていた感じです。おとなし過ぎたかな?8月に同じ曲をバッカスで演ったことを思い出したからかもしれません(そのときは、めちゃくちゃなまでにアーティキュレーションを意識した演奏をしました。それがよいとは限りませんが)。


■ 国府台女子学院マンドリンクラブ

 今回唯一の学生団体。中学1年〜高校2年の総勢73名で活動。学院祭、老人ホーム、病院へのボランティアが主な活動だそうです。そろいの制服でそろった姿は、まさに学生団体です。人数も多いので、それだけで迫力を感じます。
 「エスパニアカーニ」。学生団体らしく、丁寧な演奏です。人数が多い分、迫力もありました。曲想ゆえ無理のないところもありますが、まあ「お決まりの」型にはまった演奏という感じもありました。かけ声は、もっとしっかり出すとかっこ良いよ。
 「いつか王子様が」。これも似た感じでした。曲想がゆったりしている分だけ良い意味での甘さを感じました。ふと自分の高校時代を思い浮かべました。
 年をとったなあ......


■ マンドリンクラブ・エレガンス

 1976年創立ですから、かれこれ24年となります。日比野俊道氏を指導者として、主婦ばかり97名の大所帯です(参加団体中最大です)。昨年は国民文化祭ぎふ99に千葉県を代表して参加しています。
 「オアシスにて」。人数の余裕のなせる技ですか、良い意味で音の厚みが感じられました。そして演奏にどこか上品さが見受けられました。縦の線は比較的そろっていたように思います。チューニングはイマイチなのが惜しいです。
 「過去を讃える」。「過去への礼賛」といった方が通りが良いかもしれません。音の始まり方に鋭さがあると良いです。人数が多いので、難しいのでしょうが。
人数の関係か、ここは
                 Guitar     Bass
             Dola      Cello  
          1st              2nd    ↓客席側
という舞台配置となっていました。


■ ラーラ・マンドリンクラブ

 ようやく第2部最後の演奏です。今回の幹事役でありますラーラです。1977年結成。23年となります。会員60名。年間行事は、5月の定期演奏会等があります。様々な年齢層が集まっている団体で、私の知り合いも何名か今回の演奏会に参加しています。
 「スペイン第2組曲」。穏当にまとめた感じです。難点としては、曲想の細かい部分がぼやけていたこと(1楽章の汽笛など)、音の処理などの詰めが甘いこと、等々ありますが、これは今回幹事で「ご苦労様」ということもありますし、仕方がないでしょう。

**************** 3rd Stage ****************

 座席配置変更もあり、20分くらい経った後、150名近くの大人数による合同演奏。

 「スタバート マーテル」。エレクトーンの音が、個人的には軽く感じられて好みではありませんでした。できることならもっと重厚な音が欲しかったのです。本物のオルガンの音を聞き慣れているせいかもしれませんが(結構あちこちのオルガン演奏は聴きに行っています)。初めの激しく盛り上がる部分が強すぎた分、後の部分がおとなしすぎたかな、という風にも見えました。この辺りは難しいところなのですが。
 合唱はあれではかわいそうな気がしました。舞台の端で、人数も15名くらい(全員国府台女子学院マンドリンクラブのメンバー)、それもマイクによる拡声付きというのでは、いかにも添え物という感じだったからです。もう十数年前、高校時代にこの曲をやりましたが、そのときは同じ高校の合唱部の人が30人近く、しかもNHK入賞も果たしているメンバーをバックに演奏したときは、良い意味での宗教的な雰囲気がコーラスに出ていて、本当に気持ちよかったです。そんな記憶があるだけに尚更でした。合同演奏ゆえの犠牲というところでしょうか。
 随分きついことを書いてしまいましたが、演奏自体は迫力があって、マンドリンの高音部は音がかすれていましたが、全体に余裕の感じられるものでした。

 「里の秋」は、会場内のみなさんで斉唱です。この曲は千葉県の岬町にゆかりがあるそうですね。石碑があるんだそうです。知りませんでした。でも、この曲の歌詞は、母さんと2人、南方にいる父さんを待っている、というあたり、何となく戦時中の雰囲気を感じますね。妙に意味深です。

 こうして演奏会はようやく終わりました。時に午後5時10分、4時間以上にならんとするものでした。ここまで書くのも疲れました。途中あまりメモを取っていないところがありますので、これは変だ、というところがあったら指摘してやってください。
 そもそも、このようなフェスティバルにこうした批評(?)が成り立つのか、という疑問もありました。所詮お祭りなんだし、技術は二の次で良いから楽しむことを目的、にしている団体もあるでしょうから、わざわざ堅苦しいこと書かなくとも良いのでは、という気もしました。
 しかし、ある程度率直に思ったことを書くのも必要ではないか、そうでないと、いつまでたってもあるレヴェルから抜け出せないし、それが幸せとは言えないだろう、とも考えましたので、今回は敢えて思ったことを中心に書いた次第です。ご了承ください。

**************** 最後に ****************

 今回は、社会人団体が中心という構成となりましたが(幹事役はラーラ・マンドリンクラブ)、今後このようなフェスティバルを続けていけるかどうかが課題となるでしょう。今回参加されなかった団体(学生のクラブ、他の社会人団体等)の参加をどうするかもこれからの課題となりそうです。
 もういい加減長くなりましたので、このあたりで終わりにしたいと思います。

Reviewed by そしがや (2000.10.17)

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 いつもレビューをありがとうございます。
 今回は自分達も出演する演奏会ということで、内容は今後の課題としてありがたく受け止めたいと思います。私自身もより一層勉強に励み、皆とともに良い演奏ができるよう頑張っていきます。(by ゆい)

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