| クボタフィロ特別企画 ギタリスト柴田成 氏を迎えて | ||||
★ ★ ★ も く じ ★ ★ ★ | ||||
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■ プログラム ■ はじめに ■ 演奏会レビュー ・ ソロ ・ デュオ ・ 協奏曲 ・ Encore ■ あとがき | ||||
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■ プログラム | |||||
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2001年10月21日(日) 14:00 開演 近江楽堂(東京オペラシティ3階) 前売 3,000円 当日 3,500円
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■ はじめに | |||||
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この演奏会は、最初に書きましたが、クボタフィロマンドリーネンオルケスター(以下フィロマンと略)の特別企画としての演奏会です。今回の主役でありますギターの柴田成さん自身が、久保田孝さんの息のかかった方ですから、当然といえば当然です。 柴田成さんは、指揮法・和声楽・弦楽器理論などを久保田孝さんに師事、その後フィロマン札幌公演・函館公演にギター奏者として出演、現在は函館プレクトラムオーケストラ常任指揮者、プレアデスギターアンサンブル常任指揮者、ギターポエム「シリウス」主宰などをされております。 今回は、会場の近江楽堂(東京オペラシティ3階、京王線初台駅徒歩5分)について注目していきたいと思います。 近江楽堂は、新国立劇場などを手がけた柳沢孝彦氏の設計になるもので、礼拝堂をイメージして作られた小ホールです。床面がクローバー型をしているのと天井がドーム型になっているのがユニークです。 客席は可動式で、最大120名まで入ることが出来ます。可動式のため、演奏者はそのときの状況に応じて様々な場所で演奏します。真ん中で演奏することもあれば、隅の方で演奏することもあります。 隅にはマリアをかたどった2体の等身ブロンズ像(等身よりやや大きい?)が置かれています。 音響は、狭い割には天井が高いせいか、とても良く響きます。残響時間は人が入っていないときは3秒?という話も聞きました(これでは長すぎですね)。人が入ると程良く響いて聞こえてきます。コンクリートの狭い空間ですので、どうしても響きすぎるところはありますが、響きの質が良いため、それ程音量の出ない古楽器などには向いたホールと言えます。 演奏者などの息づかいまで聞き取ることができ、演奏者と聴衆がひとつになれる雰囲気があるのは、小ホールならではでしょう。 個人的には、似たような性格を持つサロンコンサートホール「サローネ・クリストフォリ」(私のハンドル名の由来でもあります:所在地は東京都世田谷区祖師谷)との比較も興味があります。 近江楽堂とサローネ・クリストフォリの大きな違いは、近江楽堂がコンクリートなのに対してサローネ・クリストフォリは木造であること、近江楽堂が広くホールの貸し出しを行っているのに対し、サローネ・クリストフォリは特定の方に対しての利用のみ(私の知る限り、一般への貸し出しはありません)となっている点です。 ここでは、造りの違いによる音の響きについても見ていきたいと思います(個人的な趣味が入ってすみません)。 私が演奏会場に着いたのは、開演20分前の午後1時40分でした。 何だか鈴木静一100周年といい、ロメオとジュリエットといい、初台に行く機会がやけに多くなったような気がします。 演奏が始まったのは、午後2時過ぎ。数分遅れての始まりです。 | |||||
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■ 演奏会レビュー | |||||
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- ソロ - まず、柴田さんのギターソロからとなります。 「道化師の雨の歌」「雨のアラベスク」。いずれも吉松隆の曲で、分散和音が印象的です。これがうまい具合に響いていました。 音の通りがよいのがうまく生かされていて、聴いていて飽きることはありませんでした。 「リュート組曲第2番」。バッハの曲ですが、今回はリュートではなくギターでの演奏です。 これは、元々が息の長い旋律でできているせいか、最初のPreludeとFugaは聴いていて飽きるかな、と思いました。私の周りでは、寝ている人が何人かいました。このあたり「睡眠音楽」といわれるバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を思い出してしまいました。そういえば、曲想も何となく似ています。 演奏や曲がそんなに悪いわけではありませんが、問題点とすれば、細部で音をはずしたり、表情の付け方が単調だったところがあったことです。 - デュオ - 休憩後、今度は久保田さんのマンドリンとのデュオとなります。 ここでは小曲が数曲演奏されました。どれも小気味よさを感じさせ、2人の奏者の息がよく合っていた演奏となっていて、無理なく聴けるものでした。ホールの小ささ、音の抜けの良さや残響の長さも、この演奏には良く合っていたと思います。 最後に演奏されたソナタ・コンチェルタータも、マンドリンとギターの掛け合いが良い具合であったと思います。強いて問題を挙げれば、時折マンドリンの響きが十分でなく、かすれたように聞こえる箇所があったことと、ギターについても時折不鮮明に聞こえる箇所があったことです。弦が変わったりする関係でしょうか。 - 協奏曲 - 最後は協奏曲。柴田さんのギターソロとフィロマンのメンバーによる演奏となります。 2曲演奏されましたが、私は最初のF.カルリの方が良かったように思えました。ギターのソロが目立つ曲で、それがうまい具合に響き、バックの演奏もうるさく聞こえず、ギターソロをうまく支えていたように見えたからです。 A.ヴィヴァルディの方(元はマンドリン協奏曲)は、バックの演奏の方に問題が見受けられました。パート同士でずれがみられたのと、テンポもどこか不安定に見えたからです。特にT楽章の最初のトリルっぽい音が転んで聞こえたのが気になりました。このホールの音の通りがよいことが、かえって災いしたかも知れません。 - Encore - アンコールは2曲。いずれも柴田さんのソロとなります。2曲とも、無理はない感じでした。いかにもギターの曲という雰囲気があって良かったです。 こうして、演奏会は無事に終了しました。 | |||||
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■ あとがき | |||||
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「この近江楽堂は、音の小さな楽器、それも1〜4人程度のソロかアンサンブルに向いているのかな」と思いました。 サローネ・クリストフォリとの比較ですが、音の通りがよいことと、良く響くこと、おそらくこの2つの点ではサローネ・クリストフォリより近江楽堂の方が上と見ました。ただ、これも両刃の剣で、逆にミスをすると目立つということであり、音の響きも演奏する場所によって変わりやすいということになります。柴田さんもかなりそのことを気にされていたようで、念入りにリハーサルが行われたようです。 また、かえって音の出る楽器ではうるさく聞こえてしまうことにもなります。ピアノ(現代のモダンピアノ)などでは、響きすぎるかも知れず、音が大きくそれ自体がよく響く楽器では、サローネ・クリストフォリの方が良いのかな、と思いました。 (宣伝:以下は読み流して下さって結構です) 最後に宣伝ですが、1年前にもリコ・グルダ ピアノリサイタルレビューで取り上げましたイョルク・デームスの演奏会がサローネ・クリストフォリで開かれます。11月3日(祝・土)、23日(祝・金)、12月2日(日)、6日(木)(いずれも19:00開演)とありますので、よろしかったら「ウィーンの3羽烏」と呼ばれた巨匠の演奏を、素晴らしいサロンコンサートホールで聴いてみることをおすすめします。 いずれも10,000円しますが、ピアノ好きの方であれば決して損はないと思います(私は11月3日は顔を出す予定です)。 曲目は、11/3がベートーヴェンの後期ソナタ、11/23がセザール・フランクのピアノ曲、12/2がシューベルト(即興曲と楽興の時)、12/6がベートーヴェンのソナタと歌曲となります。 お問い合わせはこちら: (有)楽友協会ガルーダ Tel 03-3483-0223(受付時間:9:00〜13:00) Fax 03-3483-0288(終日) サローネ・クリストフォリへは、小田急線成城学園前駅北口から徒歩12分です。見たところはしゃれた普通の家、という雰囲気で、住宅地の中にあるため、最初はわかりずらいかも知れません(実際普通の家と同様、玄関もあり、館内へはスリッパで入ります。トイレの数が少ないのが欠点でしょうか。詳細はリコ・グルダのレビューを参照下さい)。 (次回予告) 未定ですが、あるいは11/3のイョルク・デームスの演奏会?かもしれません。さすがに疲れたので、少しレビューの方は休みたいです。毎度のことですが、もしご感想等ございましたら、遠慮なく掲示板にお書きこみ下さい。 | |||||
Reviewed by そしがや (2001.10.31) | |||||
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今回のレビューは演奏会レビューであり、かつ、演奏ホールレビューでもあり(笑)ちょっと違った面を楽しませて頂きました。演奏・ホールとも音響面でのこだわりが、そしがやさんのレビューらしかったですね! by ゆい | |||||
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